プラス思考とか「ほめることの大切さ」が流行りですが
2013年 08月 25日
昔、『脳内革命』って本が流行りました。あの出版社の社内広告は実にうまくつくられていた。読者の感想文(プラス評価で埋め尽くす)で、1枚のチラシをつくる。助け合い共済でいうと、受給者からの感謝メッセージということ。これで100万部以上売ったらしい。
あの本のテーマがプラス思考だった。物事の良い面、人の長所を見つけてほめると、ひとはよろこび、自分の脳内からも身体に良い酵素が分泌されるという。逆に怒ったり、批判したりばかりだと、アドレナリン(悪しき脳内モルヒネ)で血液も酸性にかたむき、ねばねば状態になるので生活習慣病の原因にもなるという。
ほんまかいなという気がした。世の中、みんあよーいきとるわというしかないよーな状況で、こんな状況下でニコニコしていられるやつは、よっぽどしたたかな悪人か、あほたれか、政治的な無関心者かいずれにしてもおれはいっしょにされとーないというのが実感だった。
でもとりあえず素直に全部読んで、あれから何人もの「いやなやつ」と内面的に「なかよくなる」(欠点も含めて仲間として受容する)ことに成功した。
でもこれで終わりではない。つぎつぎと課題が生まれて、取り組むあいだに、いろんな本に出会う。今日も1冊買ってきた。西村貴好『心をひらくほめグセの魔法』(経済界新書、800円+税)
会社の管理者の立場からかかれたものだから、いまのおれの環境ではどう感じるかわかりませんが、とりあえずよんでみよう。しかしなんか素直になれないイッセーは、福島の汚染水垂れ流しがずーっと続いたら太平洋は、地球はどうなるんじゃいとか、経済産業省敷地内脱原発テント711日チョーだが土壇場はどうのようなかたちになるのかとか、気になってしまう。
問題はプラス思考かマイナス思考かの2択ではない、とおもう。実際言うべきことはしっかりと主張し続けなければいけない場面から逃げてはいけないという状況ではしっかりと弁証法を内面化すべきなのだ。(ややごり押しですが)